港区の環境カルテ

居住地としてのウォーターフロント -港区芝浦・港南地域-

発行日:1989年10月
言語:日本語
書籍版:1,650円(本体価格1,500円+税)

東京港の再開発がいよいよ現実のものとなってきた。港区からも13号地に向けて東京港連絡橋が建設されつつある。市民の目は、華やかなプロジェクトが次々と提案される13号地周辺にむけられている。ところが、既に市街地となっている江東区や港区のかっての埋立地については、もうひとつその将来像について、総合的な街づくりの議論が活発になってこない。このような土地をより魅力のある土地利用に整理し転換してゆけば、都心に近いこともあって、内陸部から遠く離れた臨海副都心部よりも、市民にとってはよりなじみやすく、したしみやすい市街地として生まれかわってくるであろう。将来の計画jを組み立ててゆくためには、その現状を良く知っておかなければならない。
芝浦・港南地域においては、中小企業に働く人々のための就業の場と、中産階級市民のための生活と居住の場を、不快な市街地環境をとり除きながら創り出してゆけるかという視点が重要になってこよう。
この調査報告書ではこれ迄、ややもすると都市計画では見落としがちであった騒音、大気汚染、臭気、生活利便施設といった都市環境評価要素からみて、利用しうる将来の市街地はどこにどの程度の量分布してくるかを検討してみた。