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City Perception Survey
-都市のイメージ調査-

都市のグローバル化は急速なスピードで進行しており、世界の都市におけるヒト・モノ・カネの獲得競争は激化しています。国際的な都市間競争で、都市が差別化を図り世界のヒト・モノ・カネを惹きつけるためには、戦略的な都市のイメージブランディングが必要不可欠です。そこで、本調査は「都市のイメージ」を分析し、今後の都市のイメージブランディングに資することを目的に、ロンドン・ニューヨーク・東京・パリ・シンガポール・ソウル・香港・上海の計8都市を対象として、世界40都市以上の2,000人を超える居住者にアンケートを実施、都市のイメージを明らかにしました。

TOKYO

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世界最大規模の都市圏人口を抱える東京は、CROWDED / 混雑しているという印象が連想されている一方で、ORGANIZED / 整理されているというように効率的かつ秩序だった都市としての印象や、TECHNOLOGY /テクノロジーMODERN / 近代的なという先進的なイメージも同時に連想されている。ランドマークについては、SKYTREE / スカイツリーTOKYO TOWER / 東京タワーという単語が挙げられているものの、それらの単語は日本人の回答者からしか挙げられていない。これらのことから、東京の都市のイメージは、世界的に認知されているランドマークを有していないものの、先進的かつ効率的な大都市というイメージである。

訪問経験の有無による比較分析

訪問経験の有無による比較分析

訪問経験のない回答者の割合が高かったのはSTRESSFUL / ストレスが多いNOISY / うるさいなどとともに、POLLUTION / 汚染されたなどの単語であった。これらの比較的ネガティブな単語は、巨大な人口を擁する大都市というイメージに結びつけられて連想されたのかもしれない。
一方、訪問経験のある回答者の割合が高かったのは、POLITE / 礼儀正しいSAFE / 安全なCLEAN / 清潔ななどのポジティブな単語であった。こうした印象は、訪問することによってはじめて見いだされる東京における日常生活の側面を表しているのかもしれない。

居住地による比較分析

【How the world sees Tokyo / 世界から見た東京

居住地による比較分析

ヨーロッパやアメリカの回答者は、東京のイメージとしてCROWDED / 混雑したBUSY / 忙しいを連想する人が多かった。同地域ではTECHNOLOGY / テクノロジーMODERN / 現代的なという単語を連想する人も多かった。一方アジアの回答者は、FASHION / ファッションADVANCED / 先端的なを多く連想した。また、SKYTREE / スカイツリーTOKYO TOWER / 東京タワーに言及したのは、ほぼ日本在住の回答者に限られていた。日本以外ではこれらの2つの建造物を東京のシンボルとして認知している人は少ないのかもしれない。

london

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長い歴史をもつロンドンは HISTORY / 歴史TRADITION / 伝統といった固有性を表す単語が連想されると 同時に、多文化的な都市であることを表す COSMOPOLITAN / 国際的 DIVERSE / 多様性も連想されている。 また、BIG BEN / ビッグベンDOUBLE DECKER / ダブルデッカーバスといったランドマークも幅広く挙 げられている。RAIN / 雨 FOG / 霧COLD / 寒いなどの天候関連のキーワードが多く挙げられていること もロンドンならではの特徴であるが、これらのキーワードは訪問経験のない人の方が強く連想する傾向がある。 これらのことを総合すると、ロンドンの都市のイメージは、気候的な印象は良くないものの、豊富なランドマーク と長い歴史や伝統に彩られた世界都市であると言える。

訪問経験の有無による比較分析

訪問経験の有無による比較分析

CLOUDY / 曇りFOG / 霧といったロンドンの悪天候に関するイメージを連想した回答者は訪問経験のない人の割合が高かった。また、GENTLEMAN / 紳士というイギリス人に関する伝統的な概念や、LONDON BRIDGE / ロンドン・ブリッジBIG BEN / ビッグ・ベンなどのロンドンを代表するランドマークに言及した回答者も訪問経験のない人が多かった。 一方、訪問経験のある回答者の割合が高かったのは、DIVERSE / 多様性BUSY / 忙しいCOSMOPOLITAN /国際的といったグローバルな都市を形容する単語や、CULTURE / 文化FUN / 楽しいなどの文化や生活の豊かを表す単語であった。

居住地による比較分析

【How the world sees london / 世界から見たロンドン

居住地による比較分析

北米の居住者はロンドンに対してHISTORY / 歴史というイメージを回答した人が多かった。これはイギリスのアメリカやカナダとの歴史的繋がりを反映しているのかもしれない。一方、アジアの居住者はLONDON BRIDGE / ロンドン・ブリッジBUCKINGHAM PALACE / バッキンガム宮殿といった有名なランドマークを多く回答した。GENTLEMAN / 紳士というイメージは、北京、上海、台北、東京、大阪の回答者に特有である。 ロンドンの居住者の多くがDIVERSE / 多様性という回答をしているが、それは、居住者が人種や文化に関する多様性を日常的に経験していることを表していると考えられる。一方で、ロンドンの居住者の回答には、RAIN / 雨FOG / 霧といった気候に関する単語が全く含まれなかった。

newyork

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ニューヨークは、SKYSCRAPERS / 超高層ビルMETROPOLIS / 主要都市DIVERSE / 多様性COSMOPOLITAN / 国際的BIG / 大きいといった都市の力を象徴するような単語と、BUSY / 忙しいCROWDED / 混雑しているFAST / 早いといった忙しない雰囲気の都市というイメージなどが主に連想され ている。また、BIG APPLE / ビッグアップル(ニューヨークの愛称)TIMES SQUARE / タイムズ・スクエア BROADWAY / ブロードウェイといったランドマークなども連想されており、ニューヨークは、多文化的な 活力がみなぎり、忙しない都市活動が繰り広げられている世界都市というイメージであることがわかる。

訪問経験の有無による比較分析

訪問経験の有無による比較分析

ニューヨークについてECONOMY / 経済MOVIE / 映画9.11/TERRORISM / テロリズムなど、一般的でかつ世界的に知られているようなイメージを連想した人の多くは、訪問経験のない回答者であった。また、これらの回答者には過密なニューヨークのイメージであるOVERPOPULATED / 人口過剰を挙げた人も多かった。 一方、訪問経験のある回答者が多く連想した単語には、EXCITING / ワクワクするLIVELY / 活気があるFAST / 速いDIVERSE / 多様性DYNAMIC / 活動的ななど、都市生活の比較的ポジティブな側面を表す形容詞が挙げられた。また、CENTRAL PARK / セントラルパークBROADWAY / ブロードウェイなどの具体的な場所も、訪問経験のある回答者の割合が高かった。

居住地による比較分析

【How the world sees newyork / 世界から見たニューヨーク

居住地による比較分析

アジアの回答者は、ニューヨークの象徴的ランドマークであるSTATUE OF LIBERTY / 自由の女神を挙げた人が多かった。この傾向は日本の回答者に特に強くみられた。また、相対的に高い建物が少ないヨーロッパでは、多くの回答者がSKYSCRAPERS / 超高層ビルに言及した。一方、北京や香港、上海、台北など、比較的高層ビルの多いアジア主要都市では、SKYSCRAPERS / 超高層ビルと回答した人は少なかった。北米では、BUSY / 忙しいを挙げる回答者が突出して多く、特にトロントやバンクーバー、ワシントン D.C.などの都市でこれに言及する回答者が多かった。

paris

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パリは対象都市の中でも極めて特異なイメージを形成しており、文化や恋愛に関係するキーワードとの関係性が 非常に強いことが分かった。また、ランドマークに関する回答が第一位となった都市はパリのみであることを考 えると、EIFFEL TOWER / エッフェル塔がいかに世界的に幅広く認知されているかが分かる。その他にも LOUVRE MUSEUM / ルーヴル美術館 ARC DE TRIOMPHE / 凱旋門なども訪問経験の有無にかかわらず 連想されている。また、パリはポジティブなキーワードに溢れた都市であるが、そのイメージは地域毎に特徴が あり、主にアジア人は ROMANTIC / ロマンチック、アメリカ人は BEAUTIFUL / 美しい、ヨーロッパ人は LOVE / 愛CULTURE / 文化という単語を連想している。これらのことを踏まえると、パリは印象的なランド マークと景観的な美しさ、愛や文化に満ち溢れたロマンチックな都市というイメージである。

訪問経験の有無による比較分析

訪問経験の有無による比較分析

STYLISH /スタイリッシュFASHION /ファッションLUXURY /ラグジュアリーという服飾文化に関連するイメージは、訪問経験のない回答者が連想する割合が高かった。ARC DE TRIOMPHE / 凱旋門EIFFEL TOWER / エッフェル塔LOUVRE / ルーヴル美術館SEINE / セーヌ川などパリのランドマークは、訪問経験の有無にかかわらず連想されており、世界に幅広く認知されていることが分かる。 一方で、訪問経験のある回答者はやや異なる視点からパリの文化的側面を連想しており、LIGHT /光CULTURE /文化HISTORY /歴史という単語を挙げている。

居住地による比較分析

【How the world sees paris / 世界から見たパリ

居住地による比較分析

パリに対するイメージは、その美しさや愛に関するものが主要である。北米都市の回答者は、BEAUTIFUL / 美しいという単語を連想する人が多かった。ヨーロッパにおいては、ドイツ語圏の都市ではLOVE / 愛を連想する回答者が多く、それ以外の都市ではCULTURE / 文化を挙げる回答者が多かった。アジアの都市では、ROMANTIC / ロマンチックが主要なイメージとして連想された。一方で、日本在住の回答者は、EIFFEL TOWER / エッフェル塔ARC DE TRIOMPHE / 凱旋門などの象徴的な建築物を連想する人が多かったが、ROMANTIC / ロマンチックLOVE / 愛といった回答は非常に少なかった。

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