市街地環境整備の制度・手法に関する研究

都心住宅市街地整備の方策に関する研究

発行日:1993年8月
言語:日本語
書籍版:1,100円(本体価格1,000円+税)

従来の政治、行政制度、都市更新に関する行政的、財政的、税制的枠組みは、かつての大きな村、東京の近代化、不燃化、 高度利用といった旧態依然たる目標、手段体系のままで、生活大国に向けての着実な都市資産の累積を阻んでいる。また都市更新に関する社会的な合意形成の仕組みも改善されぬまま、 住民、民間企業の再開発エネルギーが生活大国に向かっての蓄積にならずに暴発したり、あるいは虚しく空転している。
この研究会は森記念財団の都市計画制度、 特に地区計画を巡る積年の研究の一環として、用途地域制の改善を契機に、現在の計画、制度の評価を踏まえ都心居住問題の実効ある解決のための方策を探ったものである。 港区の一地区を詳細に分析しながら、現在の地区の実態、不動産経済のメカニズムに根ざしながら住宅市街地や複合市街地が本当に出来るものなのかどうか、改正された用途地域は本当に有効かどうか、 さらに都心居住の実現のためにはいかなる制度改善が必要かといった提案まで試みた。
この議論の過程で、生活都市計画という観点から、 従来の法定都市計画や都市行政の枠を超えた街づくりの展開が必要なことが指摘され、その方向の端緒も示されている。