文化都心構想

文化都心ブールヴァール

発行日:1993年7月
言語:日本語
書籍版:1,650円(本体価格1,500円+税)

環状4号線は、信濃町辺りの大正時代に山の手と言われていた住宅地を通り、神宮外苑、青山墓地脇を抜け、麻布、広尾を通って白金に至る。 その両側にはいろんな性格をした大規模な土地利用が展開され、それらが東京の激しい変化の波に洗われることなく、比較的ゆっくりと変化している。 そのため、気がついてみると、お洒落なブティックとかちょっとしたビストロとか比較的洒落た集合住宅などが環状4号線に沿って点在するようになってきた。
 良好な都市文化を醸成するためには、質の高い安定した住宅地が必要である。そういう意味においても、環4の後背住宅地は重要な位置にあると言える。 今の都心住宅地には、ちょっと手を入れるだけで、「職・住・遊」が一体となった都心居住の豊かさを実感できる素地があると思う。 しかし、そういうチャンスがあるということがあまり認識されていない。
 環状4号線は、かつて、都市計画の先達である石川栄耀氏がウィーンのリング・シュトラッセを思い起こさせるようなブールヴァールを提案したところでもあり、当時からそれだけの資質を持っていたと思われる。 それを現在に再現してみようというのがこの報告書の出発点であった。