東京中心部における再開発の研究

やまのての履歴書 -都心ベルトとやまのてベルト-

発行日:1993年3月
言語:日本語
書籍版:1,650円(本体価格1,500円+税)

山手線の各駅は、池袋・新宿・渋谷だけではなく、それ以外の各駅の一つ一つが若者文化的面で夫々面白くなり、 かつ都心とは異なる産業集積を成し、東京の構造変化を引き起こしている。
山手線が山手市街地の特徴を明確にする役割を果たしてきたのは、率直なところ戦後の半世紀である。 戦前の私鉄は東横線を除けば、通勤輸送以外に長距離の観光、業務、祭等に使う役割や、砂利等を運ぶ貨物輸送の役割も担っていて、乗換えといってもデパートがポツンとある程度であった。
山手線西側区間の沿線をベルトとして捉まえて、人の動きや土地利用の変化を考えてみると、かなり思い切った表現で言えば、次の東京文化或いは東京の情報機能の発信の場所は、 都心3区ではなく、山手線沿線ではなかろうか。
都心3区が日本経済を保全・維持していく機能として重要ならば、山手ベルトは柔軟で創造的な経済発展機能を持っている軸であり、 一寸おしゃれな個人生活密着型の都心軸でもある。そういう対比で表現できるであろう。